2006年05月14日

代替医療について



代替医療については、一概に判断しかねる難しい部分があるので、なかなかに書きにくい。
但し、前回(5/4)、「日本統合医療学会」のことを紹介したが、この学会については、いろいろ批判もあるようでグレイな噂もネット上に見かけたので、その点は記しておこうと思った。川島みどり氏をはじめ、二三、知った名前も理事・評議員にあったのだが、実情を知る必要がある。

どうも、この分野では、「日本補完代替医療学会」の方が正統性があるようだ。

抗がん剤治療と代替医療については、梅澤医師のブログに詳しい。
臨床医の立場から、がん標準治療をそのまま使用することに批判的であったり、賛否両論の意見も多々あるが、患者としては、かなり参考になる。

こちら

また、違法・問題のある健康食品や代替医療、一般向けがん雑誌への批判などは、「癌治療詐欺事件簿」に詳しい。掲示板の裏ネタ(内部告発)は、注意して読む必要があるが、なるほどと思わされる部分もある。

こちら

「安保免疫学」は、書店で入手しやすいので、私も2-3冊買って読んだ。参考になる部分もあれば、通常の医学常識では???がいくつもつくような情報もあり、取捨選択して読んだ。
手術・化学療法・放射線療法などを否定して免疫力を高めることを主張しているので、患者さんによっては、この安保免疫学を鵜呑みにしてせっかくの治療機会を逸する方もかなりいるらしい。そうなると、弊害だ。
にもかかわらず、高名な医師らが対談などに応じているのは、解せない。本が売れて有名になると、それだけで専門家も受け入れてしまうのだろうか?

同様なことは、絵門ゆう子さんについてもいえる。
彼女ががん患者に与えた励ましは、それはそれで大きいものがある。けれども、長期にわたり医学的な治療を拒否して代替/民間医療に頼ったこと、そしてそれを本に著わしたことで、多くの患者さんに与えた負の影響は、社会的に影響力のある人だけに無視できない。

その点を鋭く指摘した乳がん患者のサイトがあった。
こちら

代替療法の多くは、医学的な治療の補完と考えるべきなのだろうと思う。
そして、効く・効かないは個別性が大きい。だから、梅澤医師の言われるように、効いたらめっけものくらいに思っていた方がいいのかもしれない。
問題は、代替療法が副作用を伴わないか(もちろん、どんなことでもやりすぎればマイナスになるが)、医学的治療に拮抗しないか、そのあたりの判断をどこに求めればいいのか、ということだ。

本来なら、西洋医学に依拠する医師(主治医)が、そうした代替療法の各々について関心をもち、患者の相談に応じてくれるのがいいのだが、現状ではそれは望みにくい。となれば、やはり、そうした代替医療を専門に扱う学会が一つのリソースにはなる。
患者の立場で、そうした学会に参加してみる必要がありそうだ。






posted by 萩 at 04:20| 大阪 ????| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記
この記事へのコメント
アガリクスがガンに効くと説いた書籍の出版社(史輝出版)が有罪判決を受けましたが、あやしげな情報を流すことは犯罪ですね(そういえば、アガリクスではなく、リスクが上がる「アガリスク」と言っていた統計の先生がいました)。

医学論文は、どのような治療法に効果があるか、という点が重視され、何もしない(あるいは標準的な治療法をする)のと比較して書かれているものが多いと思います。でも、ひょっとすると、論文にはならない「どのような治療法に効果がなかったか」という情報も極めて大切かもしれません。
Posted by 香菜 at 2006年05月15日 20:41
新聞の広告に、「壮快」とかいろいろな健康雑誌がこれみよがしに、眉唾ものの記事見出しを出していますよね。たまに、私でさえ買ってみようかなとか、思ったりしてしまいます。
がんに限らず、アトピー、糖尿病、その他慢性疾患や不定愁訴がつづく病気の場合、患者はこうしたヘルス産業の食い物にされているようです。かく言う私も、元気なときに、数万円を散財したことがあります(品物が届いても結局服用せずにおわりましたが)。
「がんサポート」という一般向け雑誌も、がん患者さんの間では広く信頼されているようですが、かなり怪しい雑誌です。
人の弱みにつけ込んで、本当に、腹が立ちます。
精神病院、老人施設に始まり、在宅療養者向けの健康産業に悪徳業者が食指を伸ばしているようです。
Posted by 萩 at 2006年05月16日 01:19
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