最近になって、辺見庸が、脳出血で右半身麻痺になり入退院を繰り返し、それから2年もしないうちに結腸癌で昨年12月、東京・信濃町の病院で手術したことを知った。
遺書ともいえる、その彼の本が毎日新聞社よりこの3月に出版された。
先日、朝日新聞に載った彼の記事は、静謐さと力強さに満ちて、今の時代を厳しく分析していた。早く読みたいと思いながら、ようやく今日、その本を入手した。タイトルを、「自分自身への審問」という。

電車の中やちょっとした空き時間に、斜め読みしただけだが、「審問」という言葉に表されているように、徹底した自己への問いかけだ。今はただ、何もせず、夜を徹してでもこの本を読みたい。
それにしても、2004年3月に倒れてからのこの2年間は、すさまじい生活だったことが分かる。あの強靭な精神の持ち主が、自死をも考えたほどなのだ。
左手でキイボードを打ちながら文章を紡いでいるのだから、よもや自死はないだろうが、がんなどに屈せず生き続けてほしい。
本の感想は、いつになったら書けるか分からないが、彼の病から受けた衝撃だけでも、ここに残しておきたかった。